これから民法の学習を始めようという初学者が、民法の考え方を無理なく学べる入門書。
著者 |
後藤 巻則
著
山野目 章夫
著
|
出版年月日 |
2008/04/15 |
ISBN |
978-4-335-31231-1 |
Cコード |
1032 |
判型・ページ数 |
B5 並製 ・ 232ページ |
定価 |
2,640円(本体2,400円+税) |
在庫 |
在庫あり
|
民法総則の基本重要論点について、図表と2色刷ですっきり整理し、具体的事例から考えるケース・スタディ方式で模範解答の書き方まで学べます。
改正にあわせて「法人」部分を充実、要件事実論的な視点も盛り込んだテキスト兼演習書。最終講には、実戦に役立つ長文問題を付し、新司法試験対策も万全。新入生から法科大学院生、司法試験受験生まで民法総則をビジュアルに学ぶのに最適なテキスト!
■正誤表を作成いたしました(2013年8月15日更新)
第0講 イントロダクション
鳥になって民法を見わたそう
マイホームを買うという身近な例で考える
第1編「総則」をズーム・アップすると
楽しく民法総則を学ぶためのコツは何か
「総則」であるということの限界
第1講 先発隊を派遣しよう
先回りしよう1
先回りしよう2
先回りしよう3
先回りしよう4
先回りしよう5
先回りしよう6
先回りしよう7
先回りしよう8
第2講 私権に関する一般原則
[1]公共の福祉、信義則、権利濫用の禁止
一般条項
公共の福祉
信義誠実の原則(信義則)
権利濫用の禁止
[2]論点のクローズアップ
信義則の適用場面
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第3講 人(自然人)と物のガイダンス-権利の主体と客体
[1]人
権利能力
意思能力
行為能力
住所
不在者
失踪宣告
失踪宣告の取消し
同時死亡の推定
[2]物
物とは何か
不動産と動産
主物と従物
元物と果実
第4講 意思能力
[1]意思能力と行為能力の関係
[2]論点のクローズアップ
意思無能力による無効の法的性質
意思無能力による無効と制限行為能力による取消しの二重効
意思無能力による無効と原状回復義務の範囲
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第5講 行為能力
[1]制限行為能力制度
成年後見制度
制限行為能力の諸類型
[2]論点のクローズアップ
任意後見制度
成年後見制度の課題
社会類型的行為
制限行為能力者の相手方の保護
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第6講 法人のガイダンス
自然人と法人
営利法人と非営利法人
社団法人と財団法人
公益法人と一般の非営利法人
法人の設立
民法上の人
第7講 公益法人
[1]法人の機関
法人の最高意思決定機関としては何があるか
法人の代表機関として何があるか
[2]論点のクローズアップ
法人の活動の目的による制限
法人の代表機関による不法行為
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第8講 権利能力なき社団
[1]権利能力なき社団の法律関係
権利能力なき社団の意義
権利能力なき社団の動向
権利能力なき社団の成立要件
[2]論点のクローズアップ
財産の帰属
不動産の公示方法
債務の帰属
代表者の責任
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第9講 法律行為のガイダンス
法律要件と法律効果
意思表示の成立
意思の不存在、瑕疵ある意思表示
意思主義、表示主義
準法律行為
単独行為、合同行為
意思表示の効力発生時期
法律行為の無効・取消し
第10講 法律行為の解釈
[1]法律行為の解釈方法
法律行為の解釈とは何か
狭義の法律行為の解釈
[2]論点のクローズアップ
補充的解釈
修正的解釈
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第11講 公序良俗違反など-法律行為の内容の妥当性
[1]公序良俗違反の意義
公序良俗違反行為の分類
公序良俗と強行規定
取締規定違反の効力
脱法行為
動機の不法
公序良俗違反の効果
公序良俗と不法原因給付
[2]論点のクローズアップ
公序良俗違反行為の分類
取締規定違反の効力
動機の不法
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第12講 心裡留保
[1]心裡留保の意義
心裡留保の要件と効果
第三者の保護
表意者の損害賠償責任
心裡留保制度の適用範囲
[2]論点のクローズアップ
相手方からの無効主張
代理人の虚偽表示
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第13講 虚偽表示
[1]虚偽表示の意義
虚偽表示とはどのような制度か
「第三者」の意義
虚偽表示の撤回
民法94条2項の類推適用
[2]論点のクローズアップ
善意の第三者と対抗要件の要否
第三者からの転得者の問題
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第14講 錯誤
[1]錯誤の意義
錯誤の諸類型
動機の錯誤の取扱い
錯誤無効の要件
[2]論点のクローズアップ
動機の錯誤の取扱い
相手方の事情(認識可能性)
錯誤無効の法的性質
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第15講 詐欺・強迫
[1]詐欺・強迫の意義
詐欺の要件と効果
第三者との関係
錯誤と詐欺
強迫の要件と効果
[2]論点のクローズアップ
対抗要件の要否
第三者はいつまでに利害関係に入ることを要するか
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第16講 消費者契約法における特則
[1]消費者契約法の必要性
消費者契約を規律する必要性
これまでの規律とその限界
[2]論点のクローズアップ
消費者契約法による規律
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第17講 条件付権利
[1]条件の意義
条件に親しまない行為
条件成就の擬制
条件の成否未定の間の効力
[2]論点のクローズアップ
条件成就によって利益を受ける当事者が故意に条件を成就させた場合
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第18講 代理のガイダンス
代理とは何か
任意代理と法定代理
能働代理と受働代理
無権代理
表見代理の三つの形態
第19講 代理の基本的法律関係I-代理権授与行為
[1]基本的な考え方
任意代理と法定代理
任意代理の基本的法律構成
代理人と使者のちがい
[2]論点のクローズアップ
代理権授与行為の性質
自己契約と双方代理の禁止
任意代理と法定代理の異同
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第20講 代理の基本的法律関係II-代理行為
[1]代理行為の要件と効果
代理行為における顕名主義とは何か
代理行為をなすのは誰であると考えるべきか
[2]論点のクローズアップ
代理権の濫用
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第21講 無権代理
[1]無権代理の法律関係
無権代理とは何か
無権代理人はどのような責任を負うか
無権代理行為が例外的に有効となる場合はあるか
[2]論点のクローズアップ
無権代理人による本人の相続
本人による無権代理人の相続
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第22講 表見代理I-民法110条が定める表見代理
[1]表見代理制度の概観
表見代理の三つの態様
権限踰越の表見代理
基本代理権
正当理由
[2]論点のクローズアップ
法定代理への110条の適用可能性
地方公共団体の長の権限行使と110条の表見代理
日常家事代理権と110条の表見代理
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第23講 表見代理II-民法109条・112条の表見代理
[1]表見代理制度の内容-民法110条以外の二つの場合
代理権授与の表示による表見代理
代理権消滅後の表見代理
[2]論点のクローズアップ
表見代理規定のいわゆる競合適用
白紙委任状
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第24講 時効のガイダンス
[1]時効とは、どのような制度か
まず具体例で考えよう
取得時効と消滅時効
[2]時効制度の存在理由
伝統的説明
伝統的説明への批判
[3]時効の法的構成
どのような問題か
確定効果説と不確定効果説
第25講 時効の援用
[1]時効援用の意義
時効の援用とは何か
時効援用の相対効
時効利益の放棄
[2]論点のクローズアップ
時効援用権者の範囲
時効完成後の債務承認
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第26講 時効の中断
[1]時効中断という制度のあらまし
時効の中断とは何か
法定中断の事由にはどのようなものがあるか
催告
[2]論点のクローズアップ
裁判上の請求による時効中断の根拠は、何に求められるか
時効中断の相対効
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第27講 取得時効
[1]取得時効の意義
取得時効はどのような制度か
所有権の取得時効
所有権以外の財産権の取得時効
[2]論点のクローズアップ
占有の承継
自己の物の時効取得
土地賃借権の取得時効
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第28講 消滅時効I-時効期間
[1]消滅時効の成立要件
消滅時効の成立要件の概観
短期消滅時効
確定判決などにより確定した権利の時効期間
[2]論点のクローズアップ
一部請求による時効中断の範囲
除斥期間
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第29講 消滅時効II-時効期間の起算点
[1]時効期間はいつから起算するか
起算点の一般的理解
債権の消滅時効の起算点
[2]論点のクローズアップ
継続的不法行為と時効の起算点
割賦元払債権の消滅時効の起算点
[3]ケース・スタディ
[4]まとめ
第30講 総合的ケース紹介
第1~8問
【事項/判例索引】