健康マイノリティの発見

命が置き去りにされている

著者 標 美奈子
出版年月日 2008/10/15
ISBN 978-4-335-55122-2
Cコード 1036
判型・ページ数 4-6 上製 ・ 208ページ
定価 1,980円(本体1,800円+税)
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内容紹介
目次

家庭という限られた空間のなかに、認知症者・介護者、自閉症者・母親の健康問題と、社会が果たすべき責任が封じ込められている。
そこに起こっている健康問題が、“限られた人の問題”という理由だけで見えにくいのではなく、見えなくさせている社会的な構図があるといわざるを得ない。このように封じ込められた世界を、見えるものにしていくにはどうすればいいのだろうか?
――これが本書の問いである。この健康問題は、他人事だろうか?
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【本書 第4章から】
健康マイノリティとは、森永ひ素ミルク中毒事件の子どもたちのように、今ここに中毒による重篤な健康問題が起こっているにもかかわらず、高度経済成長のなかで大企業を守ろうとする国の姿勢や科学的根拠というあいまいな原因追求、補償・責任問題の陰で、最優先しなければいけない子どもの命が置き去りにされている、このような実態を言う。
そこに明らかに健康問題が起こっていながら、政治的・制度的・経済的な価値観などによってそれが覆い隠されてしまうことである。

1章 健康マイノリティへの視座
 1.見えないものと見えるもの
 2.見えないものを見る目
2章 コミュニケーション障害を持つ人の介護・養育体験
 1.認知症者の介護体験
 2.自閉症児・者の母親の養育体験
3章 介護者・母親におこった生活変化とその構造
 1.抱え込みと解放
 2.見えなくなっていく個人としての存在 
 3.健康問題
 4.キャリア形成
 5.メディアとしての介護経験
 6.介護者・母親の生活変化における特徴
4章 健康マイノリティの発見
 森永ひ素ミルク中毒事件と一四年目の訪問
 1.代弁者としての家族
 2.代弁者としての専門職
 3.緩やかなつながりを地域につくる
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