パンセ・スキゾフレニック

統合失調症の精神病理学

しなやかで緻密な精神病理学的思考の射程

著者 内海 健
出版年月日 2008/10/15
ISBN 978-4-335-65127-4
Cコード 3011
判型・ページ数 A5 上製 ・ 256ページ
定価 4,180円(本体3,800円+税)
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内容紹介
目次
統合失調症の病像は近年とみに軽症化しているといわれる。しかし一方でこの疾患の病態解明はむしろ停滞している。それは生物学的アプローチと操作的診断基準の隆盛による精神病理学的思考の衰退に起因するものである。
 自己あるいは主体を自明のものとして前提するとこの病の病理に迫ることはできない。自己が自己として立ち上がってくる過程そのものに虚心に目を向けてこの自明性を解体することがまず求められる。
 呼称変更に伴う種々の問題点や芥川龍之介の病跡などにも触れながら現代における統合失調症の病理学の再構築を目指す意欲的な論集。
第I部 思想史的概説
 第1章 「統合失調症の精神病理学」への考古学的序説
 第2章 Wの悲劇――命名と暴力の観点からみた呼称変更――
第II部 自己論
 第3章 青年期と他者――内因性精神病をめぐって――
 第4章 内破する自己――統合失調症のメタサイコロジー――
 第5章 臨床的エポケーについて
第III部 治療論
 第6章 統合失調症の精神療法可能性について
     ――なにゆえに精神分析はこの疾患に対して無力なのか――
 第7章 ナルシシズム・スキゾフレニック――治療論からみたまなざしの病理――
 第8章 ダブルバインドの起源――統合失調症のコミュニケーション試論――
終 章
 終 章 近代の墓標――芥川龍之介と純粋狂気――
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