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日本統治下の海外神社[オンデマンド版]朝鮮神宮・台湾神社と祭神

久伊豆神社小教院叢書 1

日本統治下の海外神社[オンデマンド版]

菅 浩二

ジャンル 人文・社会 > 歴史 > 歴史一般
人文・社会 > 宗教学 > 神道学
人文・社会 > 宗教学 > ●久伊豆神社小教院叢書
オンデマンド > 人文・社会
判型・ページ数 A5 並製 394ページ
定価 本体6,000円+税
発行日 2011年08月刊
ISBN 978-4-335-16066-0
Cコード 3014
在庫 オンデマンド制作

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内容説明

総督府統治下の神社信仰と行政の真実に迫る

今日、大日本帝国の海外神社といえば、ほぼ昭和十年代の「皇民化運動」期以降の姿が想起されます。しかし本書の頁の大半は、「皇民化」以前の歴史事実を丹念に追うことに割かれています。そして内地と朝鮮との間に「同祖」、台湾との間に「開拓」という社会統合のキーワードがあった事を指摘、更に「皇民化運動」が帝国全体の社会を再編する過程として描かれます。「総鎮守」を中心に朝鮮・台湾総督府下の神社祭神を通じて、「外地」に対する内地=近代日本社会の他者認識と自己認識を独創的視点から読み取ろうとした、意欲的論考です。

(初版1刷:2004年9月15日)

■神道宗教学会賞受賞

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目次

序章 本論文の課題と視座
   1 はじめに
   2 本論文全体の目的とこの序章の位置づけ
   3 海外神社と「テロリズム」―陰鬱たるイメージ
   4 海外神社と「国家神道」をめぐる問題
   5 先行研究と海外神社「参拝の強要」論
   6 「参拝の強要」とキリスト教史
   7 本論文の構成
  補説 海外神社と「日本民俗学」をめぐる問題の一端

第一部 朝鮮総督府下の神社
 第1章 併合以前の「韓国の神社」創建論
   1 はじめに―小笠原省三の「寂しさ」
   2 関西神職連合会の活動
   3 全国神職会の運動
   4 「韓国の祖宗」奉斎論の醸成
   5 伊藤統監の意向
   6 創建運動の不振
   7 韓国併合へ
   8 むすび

 第2章 「朝鮮神社」創建計画と初期総督府政
           ―併合から三・一独立運動まで
   1 はじめに―「韓国併合」と神社界の対応
   2 「朝鮮神社」予算案と社稷壇祭祀の廃止
   3 神社関連法令の整備と創建計画の始動
   4 帝国議会に於ける「素戔嗚尊」奉斎論
   5 祭神に関する政府・総督府の詮議
   6 帝国議会審議と「三・一独立運動」
   7 祭神確定、神社創建へ
   8 むすび

 第3章 「朝鮮神宮御祭神論争」の構造
           ―神社の〈土着性〉とモダニズムの視点から
   1 はじめに
   2 先行研究の問題点
   3 資料にみる「朝鮮神宮御祭神論争」
   4 鎮座祭以降の「論争」(1)―初代宮司高松四郎と「京城神社問題」
   5 鎮座祭以降の「論争」(2)―齋藤総督と葦津耕次郎
   6 「国魂神」信仰の近代的復興(revival)
   7 「論争」の構造―朝鮮神宮の特異性
   8 むすび

 第4章 総督府政下朝鮮に於ける「国幣小社」
           ―京城神社・龍頭山神社の例から
   1 はじめに
   2 内地及び朝鮮に於ける「社格」
   3 京城神社及び龍頭山神社の沿革
   4 朝鮮への社格制度導入の社会背景
   5 朝鮮における国幣小社列格の条件
   6 国幣小社と「国魂大神」
   7 戦時体制へのつながり―扶余神宮その他の事例
   8 むすび

第二部 台湾総督府下の神社
 第5章 台湾最初の神社祭神とナショナリティ
           ―台南・旧開山神社(鄭成功廟)について―
   1 はじめに
   2 鄭成功の生涯と鄭成功廟の歴史
   3 「廟宇」の「神社」化へ
   4 社号及び社格の決定
   5 開山神社とナショナリティ
   6 むすび

 第6章 「台湾の総鎮守」台湾神社祭神としての能久親王と開拓三神
   1 はじめに
   2 祭神をめぐる既存の研究
   3 能久親王の御生涯(前)
   4 能久親王の御生涯(後)
   5 〈現代の日本武尊〉としての能久親王
   6 能久親王奉斎の社会的背景
   7 開拓三神と能久親王―台湾神社の二つの性格
   8 むすび

 第7章 日清戦争期の神宮教と海外神社
           ―台湾神社初代宮司・山口透の生涯を通して(前)―
   1 はじめに 
   2 神宮教・教育方面での山口の活動
   3 近衛師団における山口の活動
   4 山口の日本帰還と神宮教の動き
   5 神宮教の台湾布教方針
   6 神宮奉斎会の設立―神宮教の非宗教化
   7 小括―日清戦争と神宮教
 
 第8章 台湾神社の四十五年間
           ―台湾神社初代宮司・山口透の生涯を通して(後)―
   1 はじめに
   2 台湾神社鎮座祭
   3 総督府の旧慣温存方針
   4 西来庵事件・宗教調査と社寺宗教行政
   5 台南神社と建功神社
   6 昭和四年から七年にかけての情勢
   7 台湾神職会による神宮大麻頒布活動 
   8 皇民化運動―正庁改善と寺廟整理
   9 山口透の引退と死去
   10 「台湾神宮」への改称―昭和期造営
   11 むすび―神話としての「征台の役」

 終章 「大日本帝国」と海外神社
   1 総括的分析の方法
   2 台湾に特徴的な祭神群
   3 朝鮮に特徴的な祭神群
   4 海外神社に見る「帝国」の複合的構造―本研究の結論(i)
   5 大東亜戦争期の皇祖神解釈―本研究の結論(ii)