ライフストーリー論

語られる人生、記述する社会学

著者 桜井 厚
出版年月日 2012/10/15
ISBN 978-4-335-50127-2
Cコード 1336
判型・ページ数 4-6 並製 ・ 176ページ
定価 1,320円(本体1,200円+税)
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内容紹介
目次

人と出会い、語りに耳を傾ける。そのフィールドワークという経験に、リアリティは感じられるか? 認識論からインタビュー、作品化などの研究実践に至るまでを論じ、さまざまな論点を鋭く提起する。「個人の人生に向き合う社会学」の決定版。

第1章 ライフストーリーとは何か
 1.ライフストーリーへの注目
 2.「生活」が注目された時代
 3.ライフヒストリー
 4.オーラルヒストリー
 5.ナラティヴと語り
 6.オーラリティ
 7.メディア環境と文字文化
 8.体験と経験
 9.経験的語り
 10.語りの真偽

第2章 「口述の生活史」周辺
 1.『口述の生活史』の誕生
 2.リアリティの多元性
 3.『口述の生活史』の特異性
 4.個人研究への注目
 5.新しい視点
 6.ライフストーリーへ

第3章 自己と語り
 1.相対的な概念としての自己
 2.自己の意味
 3.自己類型化
 4.「フィールドワークの道具」
 5.非対称な自己

第4章 語りの時間
 1.ライフストーリーの時系列的構成
 2.リアリティを表す時間概念
 3.出来事のつながりと歴史的時間
 4.遡及的な時間概念
 5.時間のストーリー性

第5章 語りの共同構成
 1.語りと相互行為
 2.語りのメタ・レベル
 3.語りの位相
 4.語りとメタ・コミュニケーション
 5.リアリティとフィクション

第6章 語りの構造
 1.分析と解釈にあたって
 2.テーマ分析と類型
 3.ラボフの構造分析
 4.構造分析の利点と問題点
 5.一貫性の構成

第7章 語りの様式
 1.語りの語彙
 2.社会的コンテクストへの注目
 3.コミュニティの用語法
 4.ストーリーのダイナミックス
 5.語りの様式
 6.インタビュアーのストーリー

第8章 混沌の語り
 1.トラウマ体験の語りがたさ
 2.トラウマ体験の語り
 3.トラウマ・シグナル
 4.自己の一貫性
 5.聞く力
 6.ストーリーの食い違い
 7.中断された語り
 8.物語化できない語り
 9.「持続」の時間
 10.「反ストーリー」の語り

第9章 歴史叙述のオーラリティ
 1.オーラルヒストリーの現在
 2.歴史における口述資料の意義
 3.語りの物語形式
 4.歴史的現実
 5.「たった一人の語り」
 6.体験と経験的語り
 7.「語りの衝突」
 8.誰が歴史家か
 9.「対話」へ

第10章 インタビューの倫理
 1.「倫理」問題の浮上
 2.インフォームド・コンセントのあいまいさ
 3.インタビューの対話性と非対称性
 4.対話と仕掛け
 5.トランスクリプト作成と作品化
 6.倫理的全体主義/状況的相対主義

あとがき
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こども六法 第2版 特設サイト
実務の技法シリーズ特設サイト
採用情報
新・社会福祉士シリーズ