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伊藤塾シリーズ

被災地デイズ

時代QUEST

内容説明

災害を生き抜くための正解のない31の問い。

 阪神・淡路大震災/東日本大震災を経験した私たちは、近い将来“必ず来る”とされる南海トラフの巨大地震に際し、何ができるでしょうか? 本書では読書体験を通して、災害直後から復興に向かう数年間をシミュレーションできる仕掛けを施しました。
 被災当事者はもちろん、行政やボランティアなどの支援者、マスコミ、病院等の関係各所が災害現場で直面するジレンマについて、それぞれの立場にたって考えてみる、想像してみることで、「想定外」に対抗するための「想像力」が鍛えられます。本当の災害を知るためのロールプレイングブックス第一弾、災害篇の刊行です。

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目次

Prologue
Episode.1 本当の被災地
 Q1 自宅で地震に遭遇。10分後に津波が来るという。
    近所には一人暮らしのおばあさんがいるが、様子を見に行く?
   (解説:矢守克也 京都大学防災研究所教授)

 Q2 会社で地震に遭遇。家族に電話をするがつながらない中、
    部下の安否確認もしなければならない。仕事を優先する?
   (解説:矢守克也 京都大学防災研究所教授)

 Q3 地下鉄のホームで地震に遭遇。突然、誰かが「出口が塞がるぞ」と
    叫んだことで、多くの人が一斉に階段へと走り出した。
    一方、群集パニックに巻き込まれるのも怖い。出口に向かう?
   (解説:矢守克也 京都大学防災研究所教授)

 Q4 勤務中に地震に遭遇。近所の消防団に参加しているため、
    住民の救助をしたいが、自分の安全も大切だ。救助に行く?
   (解説:矢守克也 京都大学防災研究所教授)
 
 Q5 あなたは、消防署の職員です。
    地震直後から消防署に救急搬送を求める負傷者や救助を求める
    市民が殺到している。管内からそれ以外の大きな被害報告はない。
    駆け込み要請の順番で出動させる?
   (解説:吉本和弘 元神戸市消防)

 Q6 あなたは、救急隊員です。
    災害現場に駆けつけると、助かりそうな大人と、
    心肺停止の子どもの二人がいました。まず、子どもから運ぶ?
   (解説:吉本和弘 元神戸市消防)

 Q7 あなたは、病院関係者です。
    入院患者を他の病院へ搬送中、患者を報道カメラマンが撮影。
    プライバシーの配慮が頭をよぎる。そのまま撮影させる?
   (解説:矢守克也 京都大学防災研究所教授)
 
 Q8 あなたは、報道関係者(アナウンサー)です。
    地震発生後、広域に大津波警報が出た。TVスタジオから津波避難を呼びかける
    放送をしていたところ、ディレクターから「都心で発生した火災の実況をしろ」
    との指示。指示に従うか?
   (解説:近藤誠司 関西大学社会安全学部助教)

 Q9 あなたは、自治体職員です。
    街には、地域住民以外の帰宅困難者が続出。自然発生的に庁舎は避難所となり、
    500人程度の被災者で溢れかえっている。
    しかし、このままでは業務に支障をきたす恐れがある。出ていってもらう?
   (解説:矢守克也 京都大学防災研究所教授)

◎COLUMN 1 公助の数字 千分の1と万分の1
     (矢守克也 京都大学防災研究所教授)

Episode.2 集団のジレンマ
 Q10 あなたは、父親です。
    自宅は半壊。余震も継続。自宅よりも避難所の方が安全だと思うが、
    家族の中に障がいを持つ者がおり、多くの避難者との中で
    うまくやっていけるか心配。避難所に行く?
   (解説:矢守克也 京都大学防災研究所教授)

 Q11 あなたは、被災者です。
    避難所での集団生活。いろいろと周囲の目が気になる。
    家から持ってきた非常持ち出し袋をみんなの前で開ける?
   (解説:浜 尚美 神戸クロスロード研究会代表理事)

 Q12 あなたは、避難所運営のリーダーです。
    ここには避難者が3000名。けれど、非常食は2000食分しかない。
    非常食を配布する?
   (解説:浜 尚美 神戸クロスロード研究会代表理事)

 Q13 あなたは、避難所担当の自治体職員です。
    避難所で毛布が不足気味。取材に来たメディアを通じて、
    全国各地に毛布の提供を呼びかける?
   (解説:柿本雅通 神戸クロスロード研究会理事・前代表)

 Q14 あなたは、避難所担当の自治体職員です。
    救援物資が続々と届いている。しかし、古着は大量に余っていて、
    保管する場所もない。焼却する?
   (解説:柿本雅通 神戸クロスロード研究会理事・前代表)

 Q15 あなたは、報道関係者(TVディレクター)です。
    巨大地震が発生してから今日でちょうど一週間。番組プロデューサーが
    被災地の現状を伝える全国放送の特集番組で、
    『復興を目指して』というタイトルを提案した。賛成する?
   (解説:近藤誠司 関西大学社会安全学部助教)

 Q16 あなたは、ボランティア志願者です。
    被災地に行って、何か手伝いたい。でもメディアでは、二次災害の危険、
    ガソリン不足など、今被災地に行ったら迷惑がかかるとの報道もされている。
    それでも行く?
   (解説:渥美公秀 大阪大学大学院人間研究科教授)

 Q17 あなたは、ボランティアセンターの担当者です。
    多くのボランティアが殺到。宿泊先の確保はおろか、被災者のニーズも
    聞き取れておらず、受け入れ体制が整っていない。
    ボランティアに帰ってもらう?
   (解説:渥美公秀 大阪大学大学院人間研究科教授)

Episode.3 ユートピアの終焉
 Q18 あなたは、避難所で暮らす子どもです。
    被災から1ヶ月。避難所には親友の家族もいる。「一緒にがんばっていこう」と
    励まし合っていたところ、急に「アパートを借りて入る」と親に告げられた。
    すぐアパートに移る?
   (解説:石川永子 千葉大学コミュニティ再生・ケアセンター特任准教授)

 Q19 あなたは、避難所となった学校の先生です。
    少しずつ避難者が出ていき、人数が減ってきた。残った被災者に移動して
    まとまってもらうと、いくつかの教室が空いて授業が再開できる。
    しかし、人数が減ってやっと居住性が良くなってきたところ。
    「移動して」と言う?
   (解説:浜 尚美 神戸クロスロード研究会代表理事)

 Q20 あなたは、仮設住宅担当の自治体職員です。
    被災したエリアが広く、自宅に住めなくなった被災者が非常に多い。
    仮設住宅の建設用に確保できた用地は、500棟分も不足している。
    公立学校の運動場も使う?
   (解説:矢守克也 京都大学防災研究所教授)

 Q21 あなたは、義援金担当の自治体職員です。
    メディアの報道もあって、全国より続々と義援金が届いている。
    早く被災者に配りたいが、まだ行方不明者数が特定できていない。
    それでも配分する?
   (解説:福留邦洋 東北工業大学ライフデザイン学部准教授)

 Q22 あなたは、ボランティアセンターの担当者です。
    被災地区の世話役は「ボランティアは必要ない」と言っていたが、
    個別には地域住民からの活動依頼が来ている。
    ボランティアを派遣する?
   (解説:渥美公秀 大阪大学大学院人間研究科教授)

 Q23 あなたは、ボランティア団体の代表です。
    避難所の裏で、ボランティアの男女二人がいちゃついていて、
    しかも酔っているようだ。でも、仕事はよくやってくれている。
    注意する?
   (解説:渥美公秀 大阪大学大学院人間研究科教授)

 Q24 あなたは、報道関係者です。
    災害からこの1ヶ月間、毎日大幅に紙面を割いて被災地報道を続けてきた。
    しかしつい先ほど、別の地域で大きな事件が発生した。
    一面の記事を差し替える?
   (解説:川西 勝 読売新聞大阪本社科学部編集委員)

◎COLUMN 2 災害ジレンマのコアパターン
     (矢守克也 京都大学防災研究所教授)

Episode.4 未来への葛藤
 Q25 あなたは、被災地の住民です。
    津波災害から1年。最近、行政から街の中心施設を高台に移転する
    復興計画が発表された。でも、街が寂れるとの反対意見もあって
    計画が進まない。計画に賛成する?
   (解説:矢守克也 京都大学防災研究所教授)

 Q26 あなたは、自治体職員です。
    巨大津波の被害を受け、ボロボロになった役場庁舎。
    そのままの形で残すことが次の世代に歴史を伝えることになる
    との意見もあるが、遺族はもう見たくないと言う。このまま残すか?
   (解説:矢守克也 京都大学防災研究所教授)

 Q27 あなたは、観光協会の代表です。
    観光パンフレットに、津波の危険性と避難方法について詳しく記載したら、
    観光客が前年より3割も減って、観光業者が苦情を言ってきている。
    記載を続ける?
   (解説:矢守克也 京都大学防災研究所教授)

 Q28 あなたは、被災地外の街で暮らす母親です。
    募金はしたけれど、被災地には行けていない。本当は、子どもを連れて教育の
    ために見せておきたいが、観光気分で行くのは失礼だとも思う。
    それでも行く?
   (解説:矢守克也 京都大学防災研究所教授)

 Q29 あなたは、被災者です。
    暮らしていた居住区を離れ、仮設住宅で生活を開始。行政側は、
    新たに開発される住宅団地での再建を支援したいので、
    再建場所を早く決めて欲しいと言っている。すぐに決断する?
   (解説:宮本 匠 京都大学防災研究所特定研究員)

 Q30 あなたは、被災者です。
    災害前に解体が決まっていた廃校。行政は計画通りに
    解体工事を進めると伝えてきたが、廃校はまだまだ使用可能で、
    災害時には避難所として活用された。解体を支持する?
   (解説:宮本 匠 京都大学防災研究所特定研究員)

 Q31 あなたは、高校3年生です。
    この1年間、いろいろ我慢してきた。でも卒業後は、まちを出て
    就職(大学進学)したい。両親は「地元の復興の力になるべきだ」と言うが、
    まちに残る?
   (解説:石川永子 千葉大学コミュニティ再生・ケアセンター特任准教授)

◎COLUMN 3 暮らしに根ざした防災・減災対策について
     (大西賞典 加古川グリーンシティ防災会会長)

Epilogue 災害前夜