グローバル化と憲法

超国家的法秩序との緊張と調整

グローバルな法規範の流入の中で、憲法秩序との調整はいかになされるべきか

著者 山田 哲史
出版年月日 2017/02/23
ISBN 978-4-335-30335-7
Cコード 3332
判型・ページ数 A5 上製 ・ 504ページ
定価 6,380円(本体5,800円+税)
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内容紹介
目次

 グローバル化によるヒト・モノ・カネの国境を越えた交流の活発化に伴い、様々な分野において多数国間条約の締結、国際枠組におけるルール設定を通じての国際的規範の形成、さらには国際的司法機関による判例法の形成など、グローバルな法的規範が次々に生まれ、国内法秩序に影響を与えるようになっています。しかし、他国の参加のもとに行われ、かつ主に国家の官僚によって担われている国際的な規範形成というものが、とりわけ議会による法形成を軸とした国内民主主義の観点からみて問題はないのでしょうか。
 本書は、こうしたグローバル化における「民主主義の赤字」の問題に憲法学から応答するべく、第1部において条約締結における議会関与のあり方を、また第2部において国内裁判所によるグローバルな法規範の国内適用のあり方を、それぞれドイツ・アメリカの議論を丹念に跡づけることにより考察。憲法学と国際法学との間にも橋を架ける、本格的研究です。

第1部 グローバル化時代における国内議会
 第1章 我が国における条約承認をめぐる議論
 第2章 ドイツにおける議会関与論
 第3章 アメリカにおける議会関与論
 第4章 ドイツ・アメリカの議会関与論の比較と我が国におけるその展望
第2部 グローバル化時代における国内裁判所
 第1章 問題の所在――国内裁判所のプレゼンス
 第2章 我が国における国際法の国内適用
 第3章 アメリカにおける国際法の国内適用
 第4章 ドイツ連邦共和国基本法における国際法親和性原則
 第5章 アメリカ・ドイツにおける国際法の国内適用論の比較と日本国憲法98条2項の意義の再考
 第2部補論 国境を越える裁判所の「対話」と民主主義
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