伊藤真先生のメッセージ

伊藤真先生
伊藤 真(いとう まこと)

伊藤 真(いとう まこと) 1958年東京で生まれる。1981年、大学在学中に1年半の受験勉強で司法試験に短期合格。同時に、司法試験受験指導を開始する。1982年、東京大学法学部卒業、司法研修所入所。1984年に弁護士登録。弁護士としての活動とともに、受験指導を続け、法律の体系や全体構造を重視した学習方法を構築する。短期合格者の輩出数、全国ナンバー1の実績を不動のものとする。
1995年、憲法の理念をできるだけ多くの人々に伝えたいとの思いのもとに、15年間培った受験指導のキャリアを生かし、伊藤メソッドの司法試験塾をスタートする。現在は、予備試験を含む司法試験や法科大学院入試のみならず、法律科目のある資格試験や公務員試験をめざす人たちの受験指導のため、毎日白熱した講義を行いつつ、「一人一票実現国民会議」および「安保法制違憲訴訟の会」の発起人となり、社会的問題にも積極的に取り組んでいる。
伊藤塾ホームページ

今、法律を学ぶチャンスです。
2つの意味でチャンスだと思っています。
1つ、今ほど、法律を理解している人が各分野で求められている時代はないこと。
2つ、今ほど、法律家になりやすい時代はないこと。

皆さんは、法律なんて勉強しても意味ないよ、なんて思っていませんか。
大学も法学部は人気がなさそうだし、弁護士になっても仕事がないような話もよく聞くし、もっとグローバルな仕事をしたいなあ、なんていう学生の声も聞こえてきそうです。
最近は、高校生も法学部を目指さなくなってきているようです。

「弁護士や司法書士になっても仕事がないと聞くんですけどほんとですか」
とときどき、聞かれます。
「ほんとだよ。」と答えます。
確かにそういう人がいることは事実ですが、事実の一部でしかありません。
忙しくて仕方がない、という法律家もたくさんいるのですが、なぜかほとんど報道されません。

実は法律家が活躍する分野は山ほどあります。
新しいことに挑戦しようとする気概のある志の高い法律家は、社会のさまざまな分野で求められているのです。

法律なんて勉強しても役に立たないよ、なんて思っていませんか。
実は法律は私たちの生活にとても身近で、興味深いものです。

世の中は隅々まで、法律に支えられています。
コンビニでおにぎりを買うことも、就職することも、結婚することも、ベンチャーを起業することも、NPO、NGOを立ち上げることも、ブログを書くことも、何もかもすべて法律が関わっています。
そして、それは日本国内にとどまりません。世界あらゆるところで法が顔を出します。

少し前から、コンプライアンス(法令遵守)という言葉を目にするようになりました。
これを単に法律を守ることと理解していたら、大間違い。
こんな重要なことも、正しく理解している人は少ないようです。

実は法律は説得の道具です。
法律を学ぶとどう変わると思いますか。
テレビ番組の法律クイズに答えられるような法律知識はもちろん身につきます。
しかし、それだけではありません。

答えがわからない問題に対して、自分で考えて結論を出せるようになります。
そして、その結論を事実と論理と言葉で説得できるようになります。

この力は、法律家のみならず、民間企業でも、公務員でも必要な力のはずです。
世の中は何が正しいのかわからない問題で満ちあふれています。
たとえば、原発、普天間、TPP、領土問題、貧困、年金、地方活性化などの国政や行政に関わる問題から、新商品開発、新しい営業展開、ベンチャー立ち上げなど企業に関わる問題や、就活、結婚、育児、相続など個人的な問題もほとんどすべてといっていいほど、何が正しい答えなのかわからない問題ばかりです。

そうした問題に対して、インターネットから答えを探してくるのではなく、自分の頭で考えて、自分の価値観で判断して答えを創り出すことができるようになります。
しかも、限られた情報と時間の中で決断する能力を身につけることができるようになります。
その結果を、感情に訴えて説得するのではなく、論理的に事実に基づいて、正確な言葉で説得できるようになるのです。

かつて、法学部はつぶしがきくと言われた時代がありました。法律を学んでおけば、どこに就職するに際しても対応できるから、迷ったら法学部に行きなさいということです。

まさにその通りなのです。大学でもいいですし、伊藤塾のような学校で正しく法律を学ぶことでこうした力を身につけることができるようになります。
そして、こうした目的を持って本を読み、自分で考えることによっても、同じように力をつけることができるのです。

法的な思考方法は世界共通です。
英語を学ぶのと同じように世界標準なのです。

今の時代、英語をまったくやらなくてもいいや、と思っている人は少ないと思います。
それと同じくらい、法的な思考方法を身につけておくことは、これからは常識となります。

この国で生活する良き市民として、企業人として、世界で活躍する地球市民として、法的な思考方法は不可欠の素養となっていきます。


そして今は本当に法律家になりやすい時代です。
たとえば、弁護士。
かつて弁護士になるために司法試験を受ける人は年間5万人いました。
合格者は1500人でした。
それが2013年はなんと受験生7600人に激減です。一方、合格者は2000人に増えています。単純に考えてもこんなチャンスはありません。
私は30年以上、司法試験など法律受験指導の世界にいます。日本で一番長くかつ深く現場に関わっている人間だと自負しています。その私からみて、今ほどのチャンスはないのです。

しかも、数年前から予備試験という制度が始まり、高校生でも社会人でも誰でも司法試験を受けられるようになりました。
この予備試験は回数制限、年齢制限、学歴制限、国籍制限一切なしの完全にオープンなものです。これを利用して大学在学中や働きながら司法試験に合格する人が増えています。

ですが、まだ十分に世の中ではこの制度のことは知られていません。
だから、チャンスなんです。

司法書士も行政書士も法律家としての活躍の範囲が広がってきました。
まだまだ大きな可能性を秘めている資格です。

そして、公務員試験、民間就職などどんな方向に進むに際しても、法律の基礎固めをしておくことは自分の将来の可能性を一気に広げるのです。

皆さんには無限の可能性があります。
年齢、性別、学歴、国籍など一切関係ありません。
中学生や高校生でも、社会人、シニアの方でも、いつからでも法律は学べます。
学び始めるのに早すぎることも遅すぎることもありません。
やってみよう、読んでみようと思ったときが始めるのに一番いいタイミングなのです。

一緒に法律のエキサイティングな世界を楽しんでみませんか。

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