セクシュアル・マイノリティQ&A

性は、体やベッドの上の話だけではない。人生そのものだ。

著者 LGBT支援法律家ネットワーク出版プロジェクト 編著
出版年月日 2016/07/29
ISBN 978-4-335-55178-9
Cコード 1036
判型・ページ数 A5 並製 ・ 304ページ
定価 2,200円(本体2,000円+税)
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内容紹介
目次

世の中にある、男性か女性かという無意識の二者択一の価値観――。
セクシュアル・マイノリティの当事者は、さまざまな状況でしんどさや嫌な気持ちを感じています。

この本では、セクシュアル・マイノリティの当事者が、
日々の生活や年代ごとに出会う困りごとに対して、どうすればよいかを答えていきます。

「本来の性別のトイレを使ってもよいか」、
「いじめを受けているときにどうするか」などの世代に共通する悩みから、
「パートナーと結婚の代わりに養子縁組をするとどうなるか」、
「パートナーが亡くなったときに葬儀やお墓はどうなるか」などの人生の転機にかかわる悩みまで、
数ページずつの66個のQ&Aが、具体的な解決策を届けます。

本の最後には、「相談機関一覧」と「おすすめの本・ホームページ」を掲載。
今困っていることを解決するためのあらゆる手段を1冊にまとめています。

また、セクシュアル・マイノリティの当事者が半生を振り返ったコラムには、
大きな葛藤や苦悩と向き合いながら生きてきた様子が、場面が浮かぶような言葉で書かれていて、
当事者の心の奥の奥にある本音の一部を知ることができます。

このような内容によって、セクシュアル・マイノリティの当事者や
当事者と一緒に生きている皆さんが持つ、不安や孤独といった気持ちを和らげて、
あらゆるセクシュアリティの人が、少しでも生きやすくなれるきっかけをもたらします。

1 セクシュアル・マイノリティって何?

 chapter1 性のあり方の多様性
   1 セクシュアル・マイノリティって何?
   2 LGBTって何?
   3 アセクシュアル、性分化疾患、「Q」って何?
 
 chapter2 性のあり方と法律
   1 同性愛は法律でどうなっている?
   2 なぜ同性婚は認められない?
   3 セクシュアル・マイノリティのパートナーシップに関する制度って何?
   4 性同一性障害者特例法って何?

2 セクシュアル・マイノリティの暮らし

 chapter3 パーソナリティ編
   1 「男らしさ」、「女らしさ」を求められて嫌だ
   2 信頼していた友達の無意識な言葉に傷ついたとき、どうすればよい?
     自分を好きになれるための方法ってある?
   3 他のセクシュアル・マイノリティや安心して話ができる友達は、
     どうすれば知りあえる?
   4 親、学校、職場へのカミングアウト
   コラム 1人ぼっちだと思っていても、きっと大丈夫

 chapter4 学校・家庭生活編
   1 自分の本当の性別で学校に通いたい
   2 修学旅行の就寝のとき、別室に移るように学校からいわれている
   3 セクシュアル・マイノリティだということが親に知られた子どもが、
     家を出ていけといわれている
   コラム 同性愛者であることを隠して生きて

 chapter5 日常生活編
   1 本来の性別のトイレを使ってもよい?
   2 心の性別は女性なので、女性限定のサービスを受けられる?
   3 戸籍上の名前を変更できることはできる?
   4 性別の取り扱いの変更の条件と手続はどうなっている?
     性別の取り扱いの変更が認められたらどうなる?
   5 生活保護を受けていても、ホルモン療法や性別適合手術はできる?
   6 性別の取り扱いの変更をしない/できない人の
     各種証明書には、どういう配慮が必要になる?
   7 公的な書類が必要ないアンケートなどで、
     性別を心の性別通りに書いてもよい?
   コラム 透明人間からリアルな存在へ

 chapter6 トラブル編
   1 アウティング・「ばらす」と脅されている
   2 セクシュアリティをインターネットに書かれてしまった
   3 セクシュアル・マイノリティだということが知られていじめを受けている
   4 公衆浴場で男性の体を触ったらトラブルになった。これからどうなる?
   5 「野外ハッテン場で被害を受けた」とおどされている
   6 乳房の切除手術をしたら、予想以上の手術代を請求された
   7 セクハラ被害に遭ったら
   8 性被害に遭ったら
   9 同性の人からストーカーに遭っていて困っている
   10 同性パートナーやトランスジェンダーとDV
   11 逮捕されないか心配で薬物をやめたいけれどどうすればよい?
   12 性別の取り扱いの変更をしない/できない人の身柄拘束
   13 性感染症をうつした/うつされたと刑事罰・損害賠償
   コラム 府中青年の家裁判

 chapter7 職場編
   1 就職時の履歴書に戸籍の性別を書かないと
     犯罪になったり会社をクビになったりする?
   2 制服のある職場で心の性別の制服を着るにはどうすればよい?
   3 職場にHIV陽性だと知られたら辞めさせられる?
   4 同性パートナーとの結婚式を理由に、慶弔休暇は取れる?
   コラム ある50歳代ゲイのライフヒストリー

 chapter8 共同生活編
   1 パートナーと結ぶ共同生活契約ってどういうもの?
   2 パートナーと一緒に部屋を借りたり家を買ったりできる?
   3 外国人パートナーが日本で暮らすための在留資格はどうなっている?
   4 外国でした同性婚は日本の中では効力がある?
   5 民間企業の「家族割サービス」を自分たちも使える?
   6 結婚の代わりに養子縁組の手続を使うとどうなる?
   7 すでにパートナーと養子縁組をしているけれど、
     これから性別の取り扱いを変更して結婚したい
   8 ゲイの自分がレズビアンと「友情結婚」しようか迷っている
   9 同性カップルやトランスジェンダーのカップルの
     里親・養子縁組での子育て
   10 パートナーの子に自分が親としてかかわれない?
   11 レズビアンカップルが精子提供で子どもをもうけたら
   12 性別の取り扱いを変えた人が結婚して子どもをもうけたら
   13 パートナーの緊急手術に自分が家族として同意できる?
   14 介護などパートナーとの老後の暮らしが心配
   コラム マイノリティの人権をみんなのものに

 chapter9 離別編
   1 異性と結婚している人が同性と性的関係を持ったら
   2 パートナーと別れるときの清算
   3 養子縁組の解消をしたいが、どうすればよい?
   4 子どもがいるセクシュアル・マイノリティは、
     離婚のときに親権者になれない?
   コラム いわゆる「非当事者」ができること

 chapter10 障害・老い・病気・死別編
   1 1人暮らしのセクシュアル・マイノリティの老後
   2 遺言で財産を相続するってどういうこと?
   3 自分が亡くなるときにパートナーに財産を残す「信託」ってどんな方法?
   4 法的に結婚できる夫婦との相続税の違い
   5 年金などの社会保障制度でパートナーはどう扱われる?
   6 パートナーを生命保険の受取人にできる?
   7 パートナーが亡くなった後、死亡届や葬儀・お墓はどうなる?
   コラム 曖昧に揺らぎつづけるわたし

3 セクシュアル・マイノリティの法律相談

 chapter11 相談の仕方と法的手続
   1 法律相談は、どういう場合に、どこに相談すればよい?
   2 どの位、お金はかかる? 親に知られずに相談できる?
   3 弁護士に依頼したらその後はどうなる?

appendix1 相談機関一覧

appendix2 おすすめの本・ホームページ
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